ケイティのふしぎ美術館シリーズは私のお気に入りのアート絵本のひとつ。Mini Mastersシリーズも素敵なんだけど、ケイティシリーズはケイティが名画の中に旅に行き、名画の人物やモノ・動物に触れ合えるファンタジー物語になっているので、読んでいて楽しいんですよね。残念ながらうちの子達はまだ食いついてくれていないけど、私の趣味でガンガン揃えています。
もとは英語の絵本なので、英語版もあり、我が家は英語版が多いです。英語も英検3級くらい?で、そこまで難しくなく、英語学習にもおすすめですが、日本語版のほうは巻末に作品名や絵画の説明を入れてくれているので、美術学習には日本語版のほうがおすすめ。英語版の巻末はケイティによる絵画の感想がエピローグとして記載されています。
個人的にはこのゴッホの「星月夜 / The Starry Night」をモチーフにした、ケイティが逃げるお星さまを追いかけていろんな作品に入っていくストーリーがお気に入り。
数えてみたら、7冊ありました。以下:
・ Katie’s Picture Show / ケイティのはじめての美術館
・ Katie and the Mona Lisa / ケイティとモナリザのひみつ
・ Katie and the Sunflowers / ケイティとひまわりのたね
・ Katie and the Starry Night / ケイティと星月夜
・ Katie and the Impressionists / ケイティと花たばのプレゼント
・ Katie and the Bathers / ケイティのゆかいな水あそび
・ Katie and the Spanish Princess / ケイティとスペインのおひめさま
・ Katie’s Picture Show / ケイティはじめての美術館
第1作品ということもあり、お話はシンプルにいろんなタイプの違う絵画に入っていって中の世界を満喫するお話。美術マニアでない限りは食いつきは難しそうだけど、近代美術も入っているのはこのタイトルのみかも。
・ Katie and the Mona Lisa / ケイティとモナリザのひみつ
ダヴィンチの「モナリザ」とボッティチェリの「春」は特に有名なので分かりやすいかも。笑顔を作ることにつかれたモナリザさんと旅に出るお話です。
・ Katie and the Sunflowers / ケイティとひまわりのたね
ゴッホの「ひまわり」に咲いているひまわりの種を取ろうとしたら…というお話。ゴッホの「ひまわり」「夜のテラス」、セザンヌの「リンゴとオレンジ」は有名どころですよね。
・ Katie and the Starry Night / ケイティと星月夜
冒頭にも紹介した私のすすめ。作品は全てゴッホで、「星月夜」「アルルのゴッホの椅子」「昼寝」「オリーブの樹」「浜辺の漁船」が出てきます。星を追いかけていろんな作品へ行く、楽しくも読みやすいお話です。
・ Katie and the Impressionists / ケイティと花たばのプレゼント
これは2番目に好きなお話。モネの「庭の昼食」「ひなげし」、ルノワールの「ジョウロを持つ少女」「初めてのおでかけ」、ドガ「青い踊り子たち」を、おばあちゃんへのお花のプレゼント探しで繋げているほっこり温かくなるストーリー。
・ Katie and the Bathers / ケイティのゆかいな水あそび
夏に読みたくなるお水遊びストーリー。スーラの「アニエールの水浴」「グランドジャット島の日曜日の午後」「オンフルール港の入り口」、ピサロの「洗濯物を干す女」、シニャックの「フェニックス・フェレオンの肖像」と、点描画作品を取り合げているものの、絵本の中では点々感が薄くてちょっと残念でした。他の作品では結構本物に近い模写感を出してくれているので、ほんとこれは惜しかった。
・ Katie and the Spanish Princess / ケイティとスペインのおひめさま
お転婆ガールなスペインのお姫様との探検ストーリー。スペイン画家のベラスケスの「白衣のマルガリータ王女」や、ゴヤの「日傘」「マヌエル・オソーリオ・マンリーケ・デ・スニガ」、ベラスケスの「茶と銀を纏ったフィリップ4世」などが紹介されています。
ケイティのおばあちゃん、全シリーズ、美術館でお昼寝してるんじゃないか疑惑なんですが、確かに欧米では美術館でお昼寝してもOKなオープンな雰囲気なので、そんなところも楽しく読んでいます。
シリーズ詳細